「変わりたいのに変われない」のは、意志が弱いからじゃない|IFSで見る心の葛藤

白いパズルの中にピンクのピースがある画像。「変わらなきゃ」の前に、できること。という文字

最近、私の中の小さな葛藤を見つけました。

「もう少し身なりを洗練させたい」と思う自分と、

「でも正直、毎日服を考えるのは面倒。スティーブ・ジョブズみたいにいつも決まった格好をして、他のことに集中したい」

と思う自分。

 

いつもおしゃれな人や、洗練されている人を見ると、

「私ももう少しちゃんとした方がいいのかな」

と、うっすら自分を批判していたり、憧れていることに気づきます。

 

そこで、

「もっとおしゃれにならなきゃ」

「今の自分を変えなきゃ」

と思う。

 

でも、少し立ち止まって自分の内側を見てみると、

単純に「変わりたい」わけではありませんでした。

そこには、

「もっと素敵になりたい自分」と、

「そこに時間やエネルギーを使いすぎたくない自分」

の両方がいたんです。

 

さらによく見てみると、

「素敵になりたい自分」だけではなく、

「素敵になるべき」だと思っている自分や、

年齢を重ねることに否定的な自分など、

たくさんの自分に出会いました。

 

こういうことは、実は日常のいろいろな場面で起きています。

 

「変わりたいのに変われない」のは、意志が弱いからじゃない

「もっと自信を持ちたい」

「人に合わせすぎる自分を変えたい」

「不安になりすぎる自分を変えたい」

「人の反応を気にしすぎるのをやめたい」

 

そんなふうに、

「今の自分を変えたい」

と思ったことはありませんか?

 

そして、変わろうと努力しているのに、

なかなか思うように変われない。

 

すると今度は、

「どうして私は変われないんだろう」

「もっと頑張らなきゃ」

「やっぱり私ってダメだな」

と、自分を責めてしまう。

そんなこともあるかもしれません。

 

変われない自分にも、理由があるのかもしれない

私たちは何かを変えたいと思うと、

つい「どうしたら変えられるか」を考えます。

 

もっと努力する。

考え方を変える。

習慣を変える。

ポジティブになろうとする。

 

もちろん、それが役に立つこともあります。

でも、それでも変われない時。

もしかすると、

「努力が足りない」のではなく、

自分の内側で、違うことを望んでいる自分たちがいる

のかもしれません。

 

例えば、

「新しいことに挑戦したい」と思っている自分がいる一方で、

「失敗して傷つきたくない」と思っている自分がいる。

 

「もっと人と親しくなりたい」と思う一方で、

「嫌われるくらいなら、距離を取っていたい」と思う自分もいる。

 

「もう頑張りすぎたくない」と思っているのに、

「頑張らなかったら価値がなくなる」と怖がっている自分もいる。

 

どちらかが間違っているわけではありません。

どちらの自分にも、それぞれの理由があります。

 

「変わらなきゃ」の前に、少し立ち止まってみる

IFS(内的家族システム)では、

私たちの心の中には、いろいろな「パーツ」がいると考えます。

 

頑張る自分。

不安になる自分。

人に合わせる自分。

自分を責める自分。

休みたい自分。

前に進みたい自分。

 

一見すると矛盾しているように見えても、

それぞれの「自分」には、それぞれなりの理由があります。

 

だから、

「この自分をなんとか変えなきゃ」

とすぐに変えようとする前に、

少しだけ方向を変えて、

「今、私の内側では何が起きているんだろう?」

と見てみる。

 

そして、

「どうしてそんなに頑張っているの?」

「何がそんなに怖いの?」

「何から私を守ろうとしているの?」

と、その自分に興味を向けてみます。

 

自分を変える前に、自分を理解する

私たちは、嫌いな自分や困った自分が出てくると、

つい排除したくなります。

でも、その部分にも、

そうならざるを得なかった理由があるのかもしれません。

 

人に合わせてしまう自分は、

誰かとのつながりを失わないために頑張ってきたのかもしれない。

 

不安になりやすい自分は、

何か悪いことが起きないように、ずっと先回りして守ってきたのかもしれない。

 

自分を厳しく責める自分も、

失敗して傷つかないように、

ずっと自分を奮い立たせてきたのかもしれません。

 

そう考えると、

「なんで私はこんななんだろう」

と責める代わりに、

「あなたにも理由があったんだね」

と、自分を見る目が少し変わってきます。

 

もちろん、

「変わりたい」と思うことが悪いわけではありません。

私にも、変わりたいところはたくさんあります。

でも最近は、

自分を変えようとする前に、自分を理解する。

そして、

自分の中にいるいろいろな自分との関係を、

少しずつ育てていく。

 

その方が、

自分と戦いながら無理やり変わろうとするよりも、

ずっと優しい道なのではないかと思っています。

 

なぜなら、たとえ一時的に「変わりたい自分」が勝ったとしても、

反対側にいる自分が消えてなくなるわけではないからです。

ただ押さえ込まれて、

また自分が出てこられるタイミングを待っているだけかもしれません。

 

たとえばダイエットでも、

「痩せたい自分」が「食べたい自分」を強く押さえ込んで、

一時的には体重を落とせたとしても、

その「食べたい自分」が置き去りにされたままだと、

あとで過食という形で大きく反動が出てしまうことがあります。

 

そして、

「またリバウンドしてしまった」

「やっぱり私は意志が弱い」

と、さらに自分を責めてしまう。

 

でも本当は、

意志が弱いのではなく、

自分の中にいるいろいろな思いや理由を理解しないまま、

一方だけを押さえ込もうとしていたのかもしれません。

 

だからこそ、

変わろうとする前に、

まずは自分の中で何が起きているのかを理解してみる。

 

その方が、

自分と戦い続けるよりも、

ずっと持続的で、やさしい変化につながるのではないかと思っています。

 

もしかしたら、

「変わりたいのに変われない」と感じている時こそ、

もっと頑張る前に、

一度、自分の内側に耳を傾けてみるタイミングなのかもしれません。

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