「やりたいことが分からない原因」シリーズ最終回です。
やりたいことや好きなことが分からないという人、
実はこれが一番の原因じゃないかと思っています。
5.「本来の自分」からかけ離れてしまっている
私が心の仕組みの勉強をしてまず驚いたのは
自分がいかにたくさんの「思い込み」でできているかということでした。
私たちは生まれた時は「まっさら」な状態です。
0歳から6歳くらいまでの子供は
周りの雰囲気や、かけられた言葉など
すべてスポンジのように吸収してしまいます。
その時期の子供は脳がデルタとシータという状態で
潜在意識に刷り込みがしやすい状態になっているためです。
その時に作られた「思い込み」や「価値観」は
その子の潜在意識に埋め込まれ
無意識に人生のベースを作っています。
そして潜在意識は私たちが自分で認識している
顕在意識より圧倒的に大きいので、
大人になってからも自覚しないまま
大きな影響を受けています。
もちろん「思い込み」は
その時代にだけできるのではなく
その後の教育の影響を受けたり、
世間的な常識を学習していく中でも作られていきます。
そうして私たちは知らず知らずに
いろいろな「よろい」を身につけていきます。
この「よろい」は
自分がこの世界に順応して
人とうまく関わったり
「普通」に生きていくために
ある意味では自分を守ってくれますが
そうしているうち「よろい」を着る前の
本来の自分を忘れてしまいます。
思い込みの例を挙げてみましょう。
- 出る杭は打たれる
- 私には価値がない
- 高学歴でなければ成功できない
- 絵で食べていけるのは一部の人
- 一つのことを極めるほうが素晴らしい
- 職場でお茶を入れるのは女性の役目
- 若いほうが価値がある
もしかしたらこれを見て「これは事実」
と思った人もいるかもしれません。
でもこれらもすべて「思い込み」なんです。
上記はほんのわずかな一例にすぎませんが、
私たちはありとあらゆる思い込みででき上がっています。
思い込みができてしまう原因はいろいろありますが
特に本来の自分が他者から受け入れられず
傷ついた経験があると
その自分は隠して周囲の期待に合わせるようになります。
そのように生きているうちに
どんどん「本来の自分」からかけ離れてしまうんです。
別の言い方をすると「自分軸」を失い
「他人軸」で生きていくようになります。
でもこれは先ほど書いた
「95%近くを占める潜在意識」
で起こっていることなので
本人は他人軸で生きていることにすら気づいていません。
気づいていなくてもハッピーな時は問題ありませんが
ずっとその状態で生きていると
本来の自分が悲鳴をあげ始めます。
「私が本当にやりたいこと、好きなことってなんだっけ?
私はこんな風に生きていたかったんだっけ・・・?」
これがよくいうミッドライフクライシス(中年の危機)
の原因でもあると思います。
ミッドライフクライシスというのはその名の通り
40〜50代にさしかかった時に
自分のこれまでの人生やアイデンティティについて
疑問や葛藤を感じたりする時期のことです。
ではこの状態を抜け出すには、どうすれば良いのでしょうか?
それは「よろい」を着ていった時と逆のことをしていく
つまり「よろい」を一枚一枚脱いでいくことです。
そのためには「自分の内面と向き合う」ことが欠かせません。
自分のことは自分が一番見えていないので
「自分との向き合い方」は
カウンセラーやセラピストなどの
プロの手を借りるのが一番だと思いますが、
まずは自分が世間の価値観や思い込みなどの
「よろい」をたくさん着て生きていることに
気づくのが最初の一歩です。
一枚一枚よろいを脱ぎ捨てていくと、
なんの制限もなく身軽な自分で
本当に「やりたいこと」「好きなこと」を思い出すかもしれません^^
「やりたいことが分からない原因」5選を
ご紹介しましたが、いかがでしたか?
最後にひとつお伝えしたいことがあります。
「やりたいこと」がまだ分からない自分を
決して攻めたり、焦ったりしないでくださいね。
「やりたいこと」や「好きなこと」を見つける感度を上げるためには
本当は「やりたくないこと」を手放していくこと
そして日々の小さな「心が動くこと」を
見つける練習をするのも役に立つと思います♩