春分ですね。
春分は昼と夜の長さが同じになり、
陰陽のバランスが取れる、
つまり「中庸」になる日です。
そのためゼロポイントとも言われるようですね。
ここからまた気持ちをリセットしていけるタイミングでもあります＾＾
さて今日は私が最近読んだ
マイケル・A ・シンガー著「サレンダー」
という本をご紹介したいと思います。
この本は、Dr. ジョーのリトリートで知り合った友人から教えてもらったんですが、
もう最高に面白かったんです！
マイケルさんは日本ではあまり有名ではないので私はまったく知りませんでしたが、
この本はNew York Timesのベストセラーになっており、
Amazonで見ると英語の原本のレビューは
10,000近くありました。
私はこの本に出会えて本当に良かったです！
この本は、著者のマイケルが大学生のある日、
自分の頭の中の声と、
それに気づいているもう一人の自分がいる
という体験をするところから始まります。
この覚醒体験から、
マイケルはその体験がなんだったのかを探るために
心理学や哲学などさまざまな文献を読み漁り
自己探究を始めますが、答えが見つかりません。
そんな中、
自分が求めていた答えを禅の中に見つけ
ヨガと瞑想三昧の日々を送り始めます。
それからの彼は、
瞑想やヨガだけを深く追求していきたい思い
実行しようとするのですが、
それを許さない状況が次々と起きます。
そして遂に彼は、自分の「好き、嫌い」で物事を選んでいくのではなく、
目の前にもたらされていることに「自分を明け渡したらどうなるのか」
という実験を始めます。
その実験に「サレンダー・エクスペリメント」という名前をつけて、
その後の彼の人生に起こる展開を書いたものがこの本です。
この展開が私たちが想像できる範囲を
ことごとく上回ってくれる驚きの内容なんです！
「事実は小説よりも奇なり」とはまさにこのこと。
ぜひ興味のある方には読んで頂きたいので詳しい内容は控えますが、
彼は「自分を明け渡して委ねる」と言う実験をした結果、
様々な素晴らしい人たちとの出会いやチャンスに恵まれて、
自分ではまったく想像していなかった人生に導かれていきます。
経済的に豊かになっていっても、
彼はまったく強欲になることなく
変わらぬ奉仕精神を持ち続けます。
そのマイケルの魂のピュアさに
畏敬の念すら感じて涙が出る場面もありました。
本の最後の方では、
とてつもない試練と苦しみを感じるであろう出来事が彼を襲います。
本の前半では彼の人生に次々に起こったミラクルが沢山書かれていますが、
この最後のエピソードを読むと
「サレンダー・エクスペリメント」をすると
（エゴにとって）良いことばかり起こる訳ではない
ということがよく分かりました。
でもこれは、誰の人生にとっても当然のことです。
私たちの自我（エゴ）レベルで良いことばかり起きることが、
本来の私たちにとって良いこととは限らないからです。
宇宙の愛はもっと大きい。
またこの世は陰陽で成り立っています。
「目の前の事象に自分を明け渡していき、
エゴを解き放つ」
というのがサレンダー・エクスペリメントなので、
マイケルはその辛い出来事すら
彼の意識をさらに拡大するためのものとして使い、
最終的には
ベストセラーになったこの本を書き上げました。
「サレンダー」を読むと、
私たちは自力で人生を作り出しているようで
「目に見えない何か大きな力」に導かれている
ということを、まざまざと感じさせられました。
誤解してほしくないのは
「自分を明け渡す」というのは、
何もしないことではないんです。
事実マイケルは、
目の前に差し出された状況が自分の好ましくなかったものだとしても、
それが今の自分に与えられたものとして
心から奉仕しています。
その結果、自分で想像もしていなかったような
満たされた感覚を味わったり、
素晴らしいご縁が繋がったりします。
またマイケルはある日初めてみたパソコンに
惚れ込んでのめり込んでいくのですが、
そこから彼が巨大なIT企業の経営者になるという
あり得ない展開に繋がっていきます。
でもこれも「IT企業の社長になって儲けよう」
というゴールを設けていたのではなく、
「自分を明け渡して、やることをやっていたら、人生がそう展開した」
だけなんです。
それがいわゆる「引き寄せの法則」
とは逆であるということも興味深いです。
覚醒体験をした当初、マイケルは
「なるべく人と関わらずに、
ヨガと瞑想三昧の生活をしたい」と強く願い
それこそが自分の道だと信じていたのですが、
サレンダー・エクスペリメントにより
「他者へ奉仕し、自分を明け渡していくこと」
でも彼が目指していた道を実現できると気づいていきます。
「山の行より里の行」というところですね。
調べてみたらマイケルは今もご健在で、
この実験の当初から彼が住んでおり
導かれるままに拡大していった
フロリダの宇宙寺院（Temple of the Universe）もありました。
いつか行ってみたいです＾＾
この本を読んでどう感じるかは、
人それぞれだと思います。
彼のようにすべてを「明け渡す」覚悟は
なかなか凡人には持てないだろうと思いましたが、
「目の前に差し出された状況を与えられたものとして受け取って、
ジタバタせずに安心して進めば大丈夫」
というメッセージを私は受け取りました。
もし本を読んだ方がいらっしゃったら、
感想をぜひ教えてくださいね♩