先日、国立新美術館で開催されている
「マティス 自由なフォルム」
の展覧会に行ってきました。
最近、心をざわつかせるような出来事があり、
少し思考がグルグルしていたのです。
今年の流れはすごいですね!
そう感じるのは私だけでしょうか?
美術館前に行ってみたかったレストランでランチ♩
たまに素敵なお店に行くのは「非日常」を味わえて好き♡
普段は玄米と納豆があれば幸せです(笑)。
美術館に行ったのは久しぶり。
アートは好きなんですが、
時間と心の余裕がないとなかなか行けません。
今回のマティス展は、
マティスが絵を描き始めた頃から晩年まで
順を追った展示になっていたのですが
驚いたのはその表現の幅広さ。
油絵、彫刻、鉛筆画、舞台装飾、切り絵までその表現方法が時代を経て
どんどん変化していきます。
マティスが切り絵を始めたのは、
70代に入ってから。
大病を患い下半身が不自由になったマティスが、
両手だけでできる芸術の表現方法として始めたそうです。
アシスタントの方の助けを借りて
画鋲で留めて配置を決めてから、
実際に貼って作成していたとのこと。
そもそも70代になって体が思うように動けなくなっても
芸術への情熱は衰えるどころか、
新たな表現方法を見つけて更なる才能を開花させていく。
そのことに、とても感動しました!
70代後半からは自分の芸術人生の集大成として
ロザリオ礼拝堂の建設に携わります。
今回のマティス展ではロザリオ礼拝堂が再現されていて、
ステンドグラスから光が差し込む雰囲気も味わえました。
色鮮やかな上祭服。
複数のバージョンがあり、
色彩の魔術師と言われるマティスならではの
目を引くデザインでした。
マティスの一生に触れて、
彼の芸術への情熱を感じながら鑑賞しているうちに、
心がざわついた出来事が遠のいていきました。
マティスが生きていた時代には
第一次世界大戦、第二次世界大戦も起きています。
その時代をフランスで過ごし、マティスの表現は戦争の影響も受けて変化してきたようです。
そんな激動の時代でも、80代まで生きて最期まで大好きな芸術に携わっていた・・・
生涯に渡って探究していきたいものがあるというのは、本当に幸せなことですよね。
マティスの絵は、一見こんなシンプルなものもあります。
一瞬、私でも描けそうと思いますが(嘘です)、
さらっと一筆で描いたように見える絵も
よくよく見ると下絵を何度も描き直した跡があったりするのです。
天才は努力をしなくても素晴らしい絵をさらっと描けるわけではなく、
「どうすれば自分が理想とする表現に近づけるか」を追求し続けることができたから、
今もなお愛される芸術家になったんだと思います。
何か悩みがある時は、
視野がどうしても狭くなってしまいます。
そんな時は、
「考える」のではなく「感じられる」
芸術に触れることで
意識がガラッと切り替わる。
そんなことを体感しました。
芸術に触れることは私にとっては心の栄養。
忙しい毎日の中でもあえて、
自分の好きなことで「非日常」を感じられる時間をとる。
そうすることで、
今の悩みから意識が切り替わる
きっかけをもらえることもあります。
その切り替わった意識から
再び今の「悩み・問題」を見つめてみると
新たな視点が生まれるかもしれません。