このブログを読んでいる方で
「なんて私はネガティブ思考なんだ」と思う方。
大丈夫です!
それは私たち人間はもれなく「ネガティブ」に意識がいくようになっているから。
人は1日に1.2万〜6万回、思考をしていると言われています。
そのうち約8割はネガティブな思考をしてるそうです。
「ネガティビティ・バイアス」という言葉は
人はもともとネガティブな情報に注意を向けやすく、
長く記憶にも残りやすい性質があるという心理学用語です。
だから生まれつきポジティブ思考な人は存在していないし
ネガティブ思考になって当然なんです。
ではなぜ私たちはネガティブな情報に意識を向けやすいのでしょうか?
それはこの世に生まれてきた時からサバイバルをしているから。
野生動物を想像してみるとわかりやすいです。
彼らが生き残るためには
常に敵に襲われないか注意を払い、
身を守る必要があります。
私たち人間も広くは動物ですから
災害や事故などから身を守るためにも
危険な目に遭わないように
常にリスクに注意を向けるという
脳の機能が発達しています。
人間には、動物と異なることもあります。
動物は肉体を危険から守ることだけに注意を向けています。
しかし私たち人間は社会的な生き物で
一人で生きていくのは困難なので、
「肉体のサバイバル」だけではなく
社会で生き残れるように「精神のサバイバル」
もかけて日々生きているのです。
要するに、
できるだけ多くの人に受け入れられて、
うまくやっていける方が
この社会では生き残れる確率が高まるので、
無意識にそういう自分を目指しているということです。
肉体と精神のサバイバルをするためには
自分にとって嫌な状況や危険に遭わずに
身を守りやすくするために
ポジティブな情報より
ネガティブな情報に注意を向けていた方が有利です。
だからネガティビティ・バイアスが働くんですね。
でも実際にそれは有効なんでしょうか?
私たちはサバンナの真ん中に住んでいるわけではないから
そこまで警戒をする必要はないですよね。
精神のサバイバルにしても
社会や他者から受け入れられることだけを
常に意識していたら疲れてしまうし
「自分」がなくなってしまいます。
そうならないために、まず私たちができることは
「ネガティブな方に注意を向けてしまう」
人間の自然な性質を知っておく。
その上でネガティブに偏りすぎていると気づいた時は、
「これは私たちの性質なんだな」
と思い出して受け入れるだけで、
少し緩むかもしれません。
もう一つのご提案としては
「思考」を鵜呑みにしないことです。
思考にどっぷりつかると
どんどんネガティブなストーリーを描いていきます。
まだ起こっていないことも
恐れ・不安に飲み込まれ
妄想がふくらんでいきます。
これは私たちの「思考の性質」です。
自分が恐れのストーリーに飲み込まれている時も
途中でふっと「思考から離れる」ことができると
我に返ることができます。
最初は難しいかもしれませんが
「思考と距離を置く」
練習をすることは本当にオススメです。